調達組織の在り方とその活性化

2013年12月6日 at 11:12 AM

10~11月にかけて講演会・企業セミナーなどいくつか続けて行いました。事務局が参加者にアンケートを取ってくれるので、参加者のフィードバックや調達に携わる人たちが今どんな悩みを抱え、どんなアドバイスを求め、どんなことを知りたがっているのかなど多くの参考情報が手元に残ります。そんな内容を咀嚼しながら、来年以降の演題に考えを巡らせています。参加者の質問やアンケートによく記載される項目のひとつに「人材育成」があります。このグローバルな市場で活躍できる人材がいない、どうしたら良いか?というのがその典型例です。

企業によっては「人財」と表記して人材を重要なAssetとして認識しているところも少なからずありますが、人を育成していくということは長期的視野に立って時間を掛けて行うものなので、業績が悪くなったから人材育成に掛ける費用を削りますなんて言っている会社はそもそも人材育成を語る資格はありません。言っていることとやっていることにGapが生じる理由の一つはManagementのKPIに人を育てたら評価される仕組みがないことです。予算は取っても、その結果を追わなければ、予算の無駄遣いか、予算未消化のいずれかで終わってしまいます。どういった人材が必要なのか、長期の事業計画からそのコンピテンスを明確にした上で個々人Custom Madeの育成プランが必要です。レールを敷くこと、経験を積ませること、上司がその背中を見せて範を示すこと、必要な知識はその過程で自分で勉強して得るものです。

そもそも人材育成は上役が部下に対して考えるものですが、実はその上役が範を示すことがなかなか難しく、それゆえ非常に有用なこと、あるいは実は一番重要なことなのかも知れません。世の中反面教師ということもありますが、それは少数であるべきですね、企業としては。大方反面教師では職場のMotivationが上がるはずありません。これがMotivationの重要性に繋がります。馬に無理やり水を飲ませるのではなく、自然と水場に行くように環境づくりをすること、上層部はその環境を自らの実践を以って作る責務があります。

ドラッカー語録に「労働力はコストではなく資源である」というのがあります。企業が従業員の意欲(Motivation)を高めるような関係を築く人事Managementが重要性だと指摘しています。これらは調達部門に限ったことではなく、どの職場にも当てはまりますね。一方、調達部門の特徴のひとつは、その所属の多くがProfit Centerではなく、Cost Centerであるという点です。言うなれば間接部門として扱われているということです。開発購買が叫ばれ、企画設計段階からの原価低減がこれだけ必要とされてきているのに「間接部門」という呼ばれ方はないですね。これが調達部門のMotivationに大きく影響していると私は思っています。

グローバル調達という点では、語学も勿論重要なFactorで、先日日経新聞に掲載された各国英語ランキングで日本は50位。韓国23位、中国34位、タイ43位、ベトナム44位の下位に位置しています。20年前にタイのバイヤーに指導に行った時に皆英語を解するのに非常に苦労していたことを覚えていますが、今は日本がその下なのかと思うとウサギとカメの寓話を想起させます。こういったことも含めてこれから1か月くらいかけて標題の演題の答えを導き出していきます。