
科学の発展
前回年明けのブログは激変する調達環境の話を綴りました。今月は「調達科学研」の名にちなんで科学の話をしてみようと思います。これから書く科学の話はほとんど武田邦彦先生の受け売りです。ですが、私なりにひとつひとつ解釈しながら話を進めてみたいと思います。 1.「石と木の時代」:国内外問わず、歴史的な建造物を見るのは好きです。それらを眺めながら先人の想いやその時代を空想することは楽しいものです。日本の古い建造物はほとんど木で出来ています。豊かな自然に恵まれた日本では、森林から木を切り出し、神社や寺院を建てました。仏像や美術品も職人が木を細工して作っています。木造の家を作る前は竪穴や横穴を掘って暮らしていました。ギリシャやローマの建造物は石で出来ています。ピラミッドも石を切り出して積み重ねて造りました。身近にある材料を工夫して加工していた時代です。 2.「鉄の時代」:鉄は紀元前(ヒッタイト)から製鉄技術(鉄鉱石の還元と過熱鍛造)が発明されましたが、鉄は錆びて土に還ってしまうため、歴史的遺物はほとんど残っていません。鉄が産業のコメと言われるようになったのは、18世紀後半のイギリスから始まる産業革命に...