
北朝鮮のお財布事情
ロシアによるウクライナ侵攻から丸3年、これを契機に中露北が結束を強めていることはこの三国と近距離で対峙している日本にとって好ましからざることである。G7によるロシア経済制裁の効果を無力化するかのように、水面下で中国はロシアに経済的な支援を行っている。北朝鮮は砲弾や装備の提供に加えて、1万1千人以上の兵士をウクライナ紛争の前線に送り出している。北朝鮮は、その見返りに食料や燃料・外貨・軍事技術など得ているとされている。2月24日には中ロ首脳が電話会談を行い、習近平主席は両国関係の強さを「両国の関係はいかなる第三者からも影響を受けることはない」と強調している。北朝鮮と中国の関係は現在微妙な状況にはあるが、米中対立下において、中国が北朝鮮を外交カードとして温存しておきたいという姿勢は変わらないであろう。 最近の北朝鮮に関するニュースを列挙してみると: ●2月28日:警視庁の鎌田徹郎副総監が「北朝鮮はサイバー攻撃で窃取した暗号資産を核・ミサイル開発の資金に充てていると指摘されていて、暗号資産をめぐる犯罪は治安上の課題にとどまらず、安全保障にも関わるもので、大変憂慮すべき状況だ」と述べた。 ●2月...