ブログ 一人殺せば殺人者、100万人殺せば英雄になる
チャップリンの映画「殺人狂時代」(1947年)で、チャップリン演じる殺人犯が死刑判決のシーンで叫んだ有名なセリフである。原文は One murder makes a villain, millions a hero. Numbers sanctify. 〆には「数が殺人を神聖化する」と続く。この映画は第二次世界大戦の勝利に酔っていたアメリカを強烈に皮肉ったものだ。当時アメリカを覆っていた恐怖のレッドパージ(赤狩り)によってチャップリンは追われる身となり、事実上の国外追放によりスイスに移住することとなる。遡ること7年前ナチスが台頭する戦中に製作された「独裁者」(1940年)では、恐怖によって世界を征服しようと企むヒトラーを容赦なく「滑稽な愚人」として強烈な風刺をもって描いた。激怒したヒトラーが、ナチス全軍にチャップリンの殺害を命令したという。 殺し合いによる大量死者というと多くの人の頭には2つの世界大戦が過るものと思う。第二次世界大戦における死者数は5000万〜8000万人とされ(民間人3800万〜5500万人、軍人2200万〜2500万人という統計数字がある)、第一次世界大戦のそれは3...
